アメリカの不登校問題
しかし、アメリカにおいて不登校の問題が教育関係者ではなく精神科医によって問題視されたのは興味深いことである。
この書ではうつ病を引き起こすものとしてストレスを考えている。そして、ストレスが起こる現場は学校ではなく家庭内が多いとしている。
それは、両親の離婚、弟や妹の出産によって引き起こされる愛情の喪失感によるものである。「喪失」が子どもたちにとって大きなストレスを与えている。
また、学校内のストレスの原因としては、日本では大きな要素と考えられているいじめ・成績不振はあまり問題視されていない。むしろ、自分らしさを親や教育機関から否定されることによってストレスが生じ、無気力感に陥る子どもが多い。
こういった子どもたちは朝起きると、学校に行きたくても行けないという状況に陥る。
ベッドから起き上がることが出来ず、ただゆううつな気分にさいなまれるという。アメリカでは、うつ病の症状をもつ子どもはただちに精神病院に預けられることが多い。
彼らは病院内でも感情の起伏が乏しいため、医療関係の人々にとっても見過ごされやすい症状であった。ゆえに、学校ではさらに気づきにくい症状であったとサイトリンは推測する。
なぜならば、学校では言うことを聞かない児童を前の席に座らせ、おとなしい聞き分けのある子は後方に座らすという方法を用いるからである。